ACUTER OPTICS TRAVERSE をハックする

in English

ACURE OPTICS TRAVERSE がSky-Watcher(R)社のSynScanProで動かせると聞いたので 以前に調査したモータープロトコル がそのまま使えるのでは?と思い調べてみました。

TRAVERSEとSynScanPro間の通信を調べてみると、モータープロトコルの仕様書には記載されていないコマンドが多用されていました。新しいコマンドは最近のSynScanAppバージョンと、最近のAZ-GTiファームウェア間で通信されている「:X」で始まるコマンド群のようです。
仕様書は2021年止まりで以来更新されておらず、Xで始まる送信コマンドの記述はなく、推測するしかありません。
つまり、AZ-GTiを動かしていた方法では全然制御できそうにありません!

トラバースでモータを動かすだけなら簡単!

一方、少なくともTRAVERSEを動かすだけであれば、コマンドはとても単純でした。
赤経と赤緯、スピード0~9、の通信内容を全て調べたところ、非常にシンプルな規則性が判明。

従来のプロトコルでは、1.回転方向セット、2.速度セット、3.動作開始、4.動作終了、と4つコマンドを使う必要がありましたが、トラバースを動かすコマンドは「速度セット」1つのみと超シンプル!

基準となる数字は「12091.5」

恒星時駆動x1.0の速度がどうやら「12091.5」のようです。X0.5なら6046、x8なら96732。これを覚えていてください。(なぜこの数値になるのか、プロトコルが不明なので謎のままですが、とりあえずこの数字でトラバースはうまく動きます)

モーター速度セットコマンド

モーター速度を変更するコマンドはこのような21文字のテキストフォーマットです。
:X1020000000000002F3C
(これに続けて改行コード0x0Dを送るとコマンドが確定します。)
パーツに分解すると以下のようになります。

:X1020000000000002F3C
拡張コマンド?赤経・水平軸=1
赤緯・垂直軸=2
速度設定コマンド?速度設定値

「:X」のあとに赤経か赤緯かで「1」か「2」の1文字、その後「02」、その後16進数表記の16文字で速度指定し、最後は改行記号「0D」を送ればコマンドが確定します。チェックサムもありません。軸番号と速度指定値を差し換えれば、自在に動かせます。

SynScanAppでプラス方向(右ボタン、上ボタン)のとき、速度指定値は次のようになっています。

STEP対恒星時速度速度設定値10進法での値12091.5の何倍
00.5000000000000179E60460.500020676
110000000000002F3C120921.000041351
2800000000000179DC967328
316000000000002F3B819346416
432000000000005E77038692832
56400000000000BCEE077385664
61280000000000179DC11547713128.0000827
7400000000000049CCFA4836602400.0001654
860000000000006EB3767254902600.0001654
980000000000009399F39673203800.0002481

また、反対方向に動く、つまりSynScanAppでマイナス方向(左ボタン、下ボタン)のとき、速度設定値は単純にマイナス値になります。(64ビット整数表現でのマイナス値)

STEP対恒星時速度速度設定値10進法での値12091.5の何倍
0-0.5FFFFFFFFFFFFE862-6046-0.500020676
1-1FFFFFFFFFFFFD0C4-12092-1.000041351
2-8FFFFFFFFFFFE8624-96732-8
3-16FFFFFFFFFFFD0C48-193464-16
4-32FFFFFFFFFFFA1890-386928-32
5-64FFFFFFFFFFF43120-773856-64
6-128FFFFFFFFFFE8623F-1547713-128.0000827
7-400FFFFFFFFFFB63306-4836602-400.0001654
8-600FFFFFFFFFF914C8A-7254902-600.0001654
9-800FFFFFFFFFF6C660D-9673203-800.0002481

そして、モーターの停止は、速度に0をセットするだけ。全く同じ構造です。

STEP対恒星時速度速度設定値10進法での値12091.5の何倍
0000000000000000000

上記の表は、SynScanProアプリで、速度ステップを変えた時の値を拾ったものですが、表にない値でも任意の速度で動かせます。
(赤道儀状に設置して)太陽時駆動、月時駆動も次のようにできるはず。
 恒星時 23:56:04.091 = 86164.091(秒)
 太陽時 24:00:00.000 = 86400.00(秒)
 月時 23:03:39.014 = 83019.014(秒)

太陽時速度=12091.5 * 86164.091 / 86400.00 = 12058.49≒ 12058⇒ 0000000000002F1A
月時速度=12091.5 * 83019.014 / 86400.00 = 11618.34≒ 11618 ⇒ 0000000000002D62

64ビットHEX(16進数表記)の簡単な取り方

64ビット整数表現ですが、Windowsなら電卓アプリで簡単に取れます。
電卓を起動、プログラマ電卓モードにします。
DEC(10進法)を選択して、例えば10進法で数字「-12092」を入力すると、HEX(16進数) のところに 「FFFF FFFF FFFF D0C4」と表示されます。
その後、HEXを選択すると表示が16進表示に変わるので、そのままCtrl+Cで「FFFF FFFF FFFF D0C4」がコピーできます。

TRAVERSEを動かしてみましょう

ネットワークで動かすにはUDP通信で動かしますが、ここでは簡単にシリアル通信でやってみます。
USBA-USBCケーブルでWindowsPCとトラバースを接続します。
トラバースはなんと、PCのUSBポートからの給電のみでも動きます。省エネ!

ここではTeraTermを使っていますが、シリアルターミナルなら何でもよいです。
USBケーブルを接続すると、シリアルCOMポートが一つ追加されていますので、これを選択して接続します。(USB接続なのでボーレートは何でもよいです)
改行コードはCRに設定。見えやすいようにローカルエコーはONにします。


「:X10200000000009399F3」と入力してEnter。赤経軸(水平軸)が800倍速で回転します。
「:X102FFFFFFFFFF6C660D」と入力してEnter。赤経軸(水平軸)が800倍速で逆回転します。いきなり逆回転に設定してもちゃんと減速・停止・加速制御をしてくれます。えらい!
「:X1020000000000000000」と入力してEnter。赤経軸(水平軸)が停止します。

「:X20200000000009399F3」と入力してEnter。赤緯軸(垂直軸)が800倍速で回転します。
「:X202FFFFFFFFFF6C660D」と入力してEnter。赤緯軸(垂直軸)が800倍速で逆回転します。
「:X2020000000000000000」と入力してEnter。赤緯軸(垂直軸)が停止します。

このように下記のオレンジの部分だけを変えれば、自由自在に動かせます。
「:X10200000000009399F3

自作プログラムで制御して、例えばトラバースをタイムラプス用架台にするとか、望遠鏡以外でも何かを乗せて2軸電動架台にするとか、何かと遊べそうです。

2024 Total Solar Eclipse

2024年の皆既日食、忘れてしまう前に覚えていることを書いておこうと思います。

準備編

今年2024年の皆既日食は、2017年の皆既日食に行きそびれた7年前から計画していました。
皆既帯のほぼ中心がナイヤガラの滝を通るのを見つけたので、ぜひナイヤガラの滝と日食を同時にカメラに収めたいと考えました。

https://science.nasa.gov/eclipses/future-eclipses/eclipse-2024/where-when/

(地図NASAのサイトよりhttps://science.nasa.gov/eclipses/future-eclipses/eclipse-2024/where-when/

2018年にホテルを予約するも1年前からしか予約できないとのこと。
1年前の2023/4/7から現地時間で24時を過ぎるごとに毎日予約を試み、滝と日食が同じ方向に見えるホテル「Seneca Niagara」のFall View 部屋を押さえる。
これで「部屋から滝と日食を同時に写すタイムラプス」を仕掛ける計画ができる。

(地図はGoogleMapsの衛星写真より)

プランB

ただ、ナイヤガラの晴天率はそれほどではないので、バックアッププランを考えることに。
ナイヤガラをベースにすることを前提に、飛行機でのアクセスのしやすさを考えると、バックアップ候補地はダラスかインディアナポリス。
インディアナポリスは近いので、遠い方が「保険」になるだろうと、2000km離れたダラス(WACO)の会場を予約。
(※結果的にインディアナポリスが天候に恵まれたようです)

出来上がったプランBは
・ナイヤガラのホテルをベースにする
・天候に関わらずタイムラプスは仕掛ける
・ナイヤガラの天候が悪ければバッファローからダラスに飛行機で日帰り、WACOへ


前日まで

万一飛行機の遅延や欠航があっても日食に間に合うよう、2日前の6日にはバッファロー入りした。
前日、前々日とナイヤガラは雲一つない快晴。このまま晴れてくれれば良かったのだが。。。

ナイヤガラは日食でお祭り騒ぎで、屋台や日食のTシャツの店が並んでて、盛り上がってました。


ナイヤガラの天気予報はあまり良くなかったけれど、ダラスはもっと天気が悪そうな予報だったので、プランBは放棄し、ナイヤガラ一本に賭けることに。
場所はカナダ滝のすぐ横 Terrapin Point。これと皆既日食を一緒に見たい!!

日食当日・ナイヤガラ

朝起きると、前日までの快晴から一転。空は一面の雲。

部屋のカメラ・システムを起動。部屋に残して出かける。
ホテルを早めの9時に出て(部分食は14時ごろスタート)、ベストポジションを陣取る。テレビ局も多数取材に来ている。

しかし、雲は厚い上に、さらに小雨まで降ってくる。
7年越しの「ナイヤガラで皆既日食」へ後ろ髪ひかれる私とは対照的に、一緒に来ている友人がWindyをメインに天気予測をみて、皆既時刻に「雲のない部分」が通過する場所を発見。
彼に背中を押されて移動することにし、当日にしてプランCが爆誕。(結果的にこれが吉と出る!)

プランC:ペンシルバニア州エリー、シェーズ・ビーチ

私が運転中も、友人は刻一刻と変換する雲予測や天気予報を見て、最も可能性の高い場所、ペンシルバニア州、エリー湖湖畔にある Shades Beach Parkに設定。
ナイヤガラからは約180km、2時間ほどの距離。プランBの為レンタカーは借りっぱなしだったのが良かった。

やっと到着した目的地だが、駐車場に入る道路が封鎖されている!「満車」らしい。
セキュリティガードの女性に「近くで車停めて、日食をみれるような広い駐車場とか、無い?」と聞き、スマホで場所を探してモタモタしていると、なんと1台出ていく車が!
そしてセキュリティガードさんが「1台入れるよ!」と!!!

この時点で部分食が始まるまで15分も無かった。

車を停め、ビーチに出て場所を確保。360度動画だけセット・放置。
初めての日食は肉眼と体で体感することを目的とした。

そうするとSV-Bonyの望遠鏡を持った天文ファンと思われる3人組が隣にやってきて、望遠鏡とカメラのセッティングを始めた。
「あなたたちも天文ファン?」「日本から来た」「ニューヨークから来た」「皆既は初めて?私らも!」
と盛り上がりました。
彼らも天気予報をにらめっこして、この場所が「Best Possibility」ということでギリギリにたどり着いたらしい。同じやねぇ、、と。

部分食スタート

近くにいる子供が”It’s started!”と叫ぶ。
まだ雲が残っている時に部分食がスタート。
ただ、雲の流れる方向を考えると、このあと雲の無い部分が来ることが予測できた。
大きい黒点が月に隠れたあたりで、上空の雲が切れて、歓声が上がる。このままもってくれ。

今回、3種類の日食メガネを数多く持って行った。
見える色、明るさ、シャープさがそれぞれ違ったり、眼視では最もシャープなものがスマホで写すとにじんだり、逆に眼視はあまりシャープじゃないけどスマホで綺麗に撮れるものとか、部分食の間はいろいろ試して興味深かった。地元の親子がまともな日食眼鏡を持ってなかったので、一家全員に予備をあげたりした。

皆既近くになって少し薄雲が通り過ぎることがあったが、基本的には空はクリア。
気温が急に下がり、鳥が鳴きだし、徐々に太陽の明るさが落ちて、日食グラス越しにはほとんど見えなくなっても、まだ直視するには眩しい。

皆既

が、ダイヤモンドリングの後、一転して「夜」に。金星も見える。残念ながら木星と火星は雲の中だった。コロナもプロミネンスも肉眼で見えた!

しかし、一度歓声を上げた後は、何かに圧倒されて声にならない。
変な例えだけど、真っ黒い太陽は「圧倒的な静寂」なのに「ものすごい音圧」があるように感じた。
いや、これは言葉でも映像でも説明できない。体験してみて、としか言えない。。。

我に返ってスマホで数枚だけ写真を撮った以外、全身で皆既日食を感じていました。

皆既おわり

皆既が終わって天文ファン同士でハグ!知らない土地で天文ファン同士、隣で観測できたことがとても嬉しかった


夜、ナイヤガラに戻ったら、快晴でした。
ホントに日食の間だけ曇ってた様子。でもお祭り騒ぎで滝では花火大会とドローンショーをやってました。
そして、日食の祝杯はやっぱり「コロナ」!

こちらは部屋に仕掛けていたタイムラプス。皆既時に真っ暗になったのはわかるが、ほぼ雲に覆われている。エリーに移動して正解でした。

帰国

翌9日、バッファローからJFK-羽田-経由で大阪へ。5泊7日の弾丸ツアーでした。
しかし、いくら映像を見せても、言葉や文字で語っても、この体験を100%伝えるのは不可能と思います。体験出来て良かった!!

【番外編:盗難対策】

経由地ニューヨークでは、高いホテルを取らないと盗難リスクがあるということで、今回は全行程、3つ星以上のホテルにしました。物価もドルも高い!

ナイヤガラでは部屋にタイムラプスカメラと、スティックPCを残していくので、徹底的に盗難対策
・カメラ、スティックPC、スーツケースは部屋の固定物にセキュリティ・ワイヤーを固定。これでワイヤーを切らない限り持っていけない。
・部屋には「ルームメイクお断り、ライブ中継中」の張り紙をあちこちに。部屋を入ってすぐの所には、チップも置いておく。
・人間を認識して自動追尾するWEB監視カメラを設置。(amazonで3000円くらいで売ってた。)近くに人が来るとカメラが動いて顔の方を向くので、抑止力にはなるかと。
また、人間を検知するとメールが飛んできて、スマホで映像を確認、スピーカーから話しかけられる。
これを目立つ場所にどんとおく
・カメラ設置エリア周辺に「三角コーン」や「工事用の黄色と黒のシマシマテープ」を貼って、物々しい雰囲気に

三脚の位置がズレても困るので、万一ルームメイクさんが入って来ても絶対に触るのを躊躇しそうなようにしておきました(笑)

[28BYJ48]ステッピングモータ用固定プレートを作りました

English

フォーカサーの自作などでポピュラーなのは「28BYJ48」という5Vで動く減速機付き小型ステッピングモーター。いろんなサイトで格安で入手可能です。ボード付きで売ってることも多いです。ArduinoやRASPBERRY-piなどのマイコン工作でもおなじみです。

フォーカサーでも作ってみようかと、モーターと望遠鏡の固定に便利なようにアルミ板の固定プレートを作りました。

ポイント1.
ドライバー基盤付で購入したときについてくる基盤「X113647 Stepper Motor Driver Board」もスペーサーで固定できるよう、基盤と同じ穴間隔でスペーサー用穴を開けています。


ポイント2.
ホームセンターで売っているような安いL字アングルプレートなどで固定できるよう、センターにM5ネジ穴と、サイド2箇所に5mmスロットの汎用穴を開けています。

ポイント3.
某超メジャーフォーカサー取付穴と同じ位置にM4のネジ穴を開けてますので、流通している各種鏡筒用の取付金具が流用できるかもしれません。(モーターを固定する金具、ネジが0.5㎜ほどはみ出しますので、100%フィットするとは言えません)

例によって、多めに作って単価を下げました。他にも欲しい人がいるかな?
ヤフオクに出しました。欲しい人はこちらから。

wifi SD Watch

WiFi付SDカードから画像をPCに自動ダウンロードするアプリです。

PCとの接続機能が乏しいデジタル一眼レフカメラで、撮影するたびにPCのローカルフォルダへ画像をダウンロードするだけの単機能アプリです。

SharpCapにてライブスタックするために作りました。

ソースとインストーラ

githubにてオープンソースで公開しました。また、インストーラはこちらにあります。

注意:このインストーラはいわゆる自己署名証明なのでセキュリティの警告が出ます。

対応しているwifiカード

現在、対応しているカードは2機種のみです。共に技適ありの製品です。
1. ezShare wifi SDアダプタ (型番:ES-WiFiSD-ADP)
こちらはアダプタなので、別途マイクロSDカードを買って挿して使います。
※同じezShareブランドでもアダプタ型でないSDカード型のものは、このアプリでは使えません。
現在販売中です。オススメですが、このカードのIPアドレスが 192.168.4.1 になるため、他の機器で192.168.4 のネットワーク機器が混在するときは注意が必要です。
2.東芝FlashAir
既に販売終了しており、中古市場でかなり高値が付いています。PCからFlashAirを経由して他のWifiに接続する、専用ツールをインストールしてExplorerでファイルを操作する、など多機能ですが、コストパフォーマンス的には難しいでしょう。

使い方

  1. ezShareかFlashAirかを選択します。
  2. ダウンロードするフォルダを指定します。
  3. STARTを押します。

 4. 開始に先立って、ダウンロードフォルダ内のファイルをすべて削除するか、確認があります。
   はい:ダウンロードフォルダ内をすべて削除して、ダウンロードへ進みます。
   いいえ:削除はせずにダウンロードへ進みます。
   キャンセル:処理を中止します。

 5. 下記のメッセージで一旦停止します。SharpCapの「フォルダ・モニタ・カメラ」を使っている場合は、ライブスタックをリスタートしてください。その後、OKを押すとダウンロードが始まります。

処理のルール

  1. 一定時間(0.5 秒)おきにSDカードを監視し、新しい画像フ
    ァイルが出来ているか確認します。
  2. 新しいファイルがあれば、ダウンロードフォルダへダウンロードします。
  3. ダウンロード対象は「見に行った時点での最新のもの1つのみ」です。
    ※Wifiの接続不良等で見に行くのが遅れた場合、ダウンロード対象から抜けることがあります。

※「一番新しいファイル」の定義
デジタルカメラのデータフォーマットの命名規則で「一番新しいフォルダ」から「一番新しいファイル」を探します。
一番新しいフォルダ:DICM/ フォルダ以下でフォルダ名の先頭3桁の数字000~999までが連番
一番新しいファイル:各フォルダ下でファイル名の下4桁0000~9999が連番

 4. ダウンロードするのは JPGファイルのみです。RawファイルとJPGファイルの両方を保存する機能を使うと、Rawファイルで撮影用のファイルを保存しながらJPGファイルのライブスタックで状況を確認する、ということもできます。

テザー撮影できないカメラでテザー撮影する

ローエンドカメラには「テザー撮影」機能などついていない

前回の投稿「SharpCap非対応のデジカメで電子観望をする!」で、デジカメの撮影画像をPCに取り込むことができれば、SharpCap非対応のデジカメでもライブスタックによる電子観望ができることが分かりました。
「テザー撮影」とは、USBケーブルやWifiなどでデジカメとPC/スマホ/タブレットを接続して、リアルタイムで表示しながら撮影する機能です。さて、最近の機種だと普通にできそうですが、自分も持っている「SonyNEX-3N」はローエンド機で、そんな機能はありません。USB接続すると単にPCから見たストレージになり、本体側は撮影すらできなくなります。全くテザー撮影はできません。せめてWifiでもあれば。。。。??

そこで思いついたのが Wifi機能付きSDカード

一時、EyeFi という商品が流行ってました。今はデジカメ自体がWifi内蔵も多くて、それほど売られてない。
早速、いくつかのWifi付SDカードを入手しようと思います。こういう時は「セルフ人柱」。
電子観望に使う前提で何種類か試してみました。※どれも技適が付いてますね。

・LZeal ezShare  SDアダプタ型のもの。使えた!
・LZeal ezShare  32GBのもの GUI以外のアクセスがなく使えない!
・東芝 FlashAir (既に販売終了品かつ、高額で流通中。)
・EyeFi mobi (既に販売終了品:中古で買ったがアクティベーションコードが無く断念(泣))
・メーカー不明 (未到着なので、到着したら情報を更新します)

結論から言うと、現在のところ想定している用途に使えたのは
ezShare Wi-Fi機能搭載 SDアダプター microSDHC(8GB-32GB)サポート ES-WiFiSD-ADP
の一択のみでした。

「ezSh@re SDカードアダプタ」

同じメーカーですが、今回の使用目的にはSDカード型はNGでした。
アダプタ型が使えたのは嬉しい偶然です。こちらならSDカードの寿命を気にする必要がないです。

技適もちゃんとあります。

注意点としては16GB以下のカードを推奨です。(32BGだと動かないというレビューがありました)
私はこの16GBのカードで動きを確認しています。

さて、Wifi SDカードには、「撮影したファイルを自動でPC等へ転送」してくれる機能を期待していたが、使ってみると
・ブラウザを開く
・選んでダウンロードする
という機能しかありません。
しかも、ブラウザを更新しないと、リストが更新されないことも分かる。
図を書いてみたけど、赤矢印のところは「手動で操作」しなければならない。

赤矢印のところは「手動で操作」しなければならない

手動部分を自動化するWindowsアプリ「wifi SD Watch」を開発

要するに上の図の赤矢印のところ、

  • ブラウザに表示されているリストを定期的に更新・監視する
  • 新しいファイルが追加されていたら指定フォルダにダウンロードする

だけの機能があれば、オートメーションは完成するはず。
SharpCapのクセを前提に

  • 対象フォルダ内のファイルの全削除
  • OKボタンを押すまで待機(その間にライブスタックを開始/リセットする)
  • SDカード内の「最新の画像1枚のみ」をダウンロード。(既にあれば何もしない)

という機能も欲しい。探してもないだろうし、作った方が早い。
と言う訳で「wifi SD Watch」というアプリを作りました。

手作り感満載の単機能のアプリ

スタートを押すと、「フォルダモニターカメラ」のフォルダ内を全削除します。

はい:全削除して実行、 いいえ:削除せずに実行、 キャンセル:実行中止

先にライブスタックを開始、またはリセットする必要があるので、OKボタンを表示して待機します。
SharpCapでライブスタックをリセットしたら、OKを押して処理を続行します。

その後、新しい写真があるか0.5秒毎にチェックし、あればダウンロードします。

こんな動きです。

wifiへのアクセスが途切れた時は表示が点滅します。Wifi接続が復活すれば続行しますが、常に「その時の最新の写真」しか持ってこないので、接続が切れている間の写真はスキップします。

Wifi でネットワークエラーが起きた場合。

※ 現在は ezShare のアダプタのみ対応しています。下記にキャプチャを載せましたが、SDカード一体型は内部フォルダに直接アクセスできません。ブラウザから人間が操作するのであれば問題ないですが、プログラムからはアクセスできませんでした。

SDアダプタ型のUI画面。 disk_list メニューがあり、ここから、フォルダ構造にアクセスできる
SDカード一体型のUI画面。disk_list メニューもなく、内部への直接アクセスもトップ画面に戻される


近日中にオープンソース(MITライセンス)で公開しますので、そのまま使うなり、改造するなり、ご自由にお使いください。

SkyWatcherマウントをWifiで使っている方に注意

もう一つ、ez Sh@reは Wifi親機です。SSIDの変更はできますが、子機にはなれません。
さらに、親機としてのIPアドレスが 192.168.4.1 に固定されています
このアドレス、AZ-GTi をWifi親機にしたときのIPアドレスと全く同じなので、Wifiアダプタを2つ付けて両方と通信する、ということが出来なくなります。AZ-GTi とは有線接続になってしまいます。(もしくはAZGTiを子機モードで運用するか。)心当たりのある方はご注意ください。

東芝 FlashAir(2/6追記)

中古で東芝FlashAirを入試しました。これは既に販売終了している製品なので、ヤフオク等でかなり高額で出回っています。

こちらは専用アプリをインストールすると、エクスプローラでSDカードの中身が見えるようになります。(ネットワーク上のフォルダ扱い)
ただ、、、、F5更新しないと一覧がアップデートされないので、直接SharpCapのフォルダー・モニター・カメラで使うのは難しそうです。(こちらの方が自作ソフトを作るのは簡単そうです)

あと、専用アプリを使うとSSID、パスワードの再設定もできるので親切です。
もう売ってなくて、ヤフオク等で高額で取引されてるのが残念ですね。

EyeFi (2/6追記)

こちらも販売終了商品です。ヤフオク等で中古品を買うときは必ずアクティベーションコードが付いているものを入手するようにしてください。
※ EyeFi は「アクティベーションコード」が無いと、どうもにもなりません。SSIDはずっと見えているのにWifi接続ができない、ただのカードです。。。。

SharpCap非対応のデジカメで電子観望をする!

デジカメの連続静止画でライブスタックできる??

手元にある「天体改造 SONY NEX-3N」をなんとかライブスタックに使えないか、いろいろ考えていました。ほしぞLoveログ さんの記事によると、NikonやCanonのメジャー機では対応してるようです。
しかし、このカメラはSharpCapは非対応です。

その時、SharpCapPro(有料)のメニューでふと目に留まったのがこれ。
Folder Monitor Camera』??

指定したフォルダを監視して、そこに新しい画像が保存されると、それをフレームとして読み込む。ライブスタックにも使える、とここに書いてある。では、テザー撮影(リアルタイムでカメラから連続的に静止画を取り込む)できれば、ライブスタックが実現する?

The Virtual Folder Monitor Camera adds another way to get images into SharpCap – it can read existing or newly added image files from a directory opening up new ways to use SharpCap. As a couple of examples:

·         You have a camera that isn’t supported by SharpCap, even using a DirectShow or ASCOM driver, but you have an application that will capture frames from that camera and save them to a folder. You can use the folder monitor virtual camera to load each new frame saved to the folder into SharpCap, allowing you to access SharpCap tools like focus measurements, live stacking, etc.

·         You have a series of image frames of a target captured with either SharpCap or another capture application. You can use the folder monitor virtual camera to live stack these frames in SharpCap (or repeat the live stacking with different parameters if these were frames originally saved in SharpCap).

http://docs.sharpcap.co.uk/3.2/13_CameraControls.htm

SharpCap の Folder Monitor Camera の使い方と注意点

まずは、この Folder Monitor Camera が動くか確認です。
どうも Folder Minotor Camera は若干動作が不安定、というかクセがあるようです。フォーラムにも「動かない」というQAがあり、それに対する回答に下記のようにすれば動くと書いてあります。

1) Create an empty folder
2) Choose folder monitor cameras, browse to the new empty folder and choose ‘All in folder’
3) Enable live stacking (reset if already enabled)
4) Drop a single image file into the folder – the file becomes the first frame stacked
5) in the folder, copy the image file and then repeatedly paste it, making ‘Image copy.png’, ‘Image Copy (2).png’, etc – these files also get added to the stack with no further intervention needed.

https://forums.sharpcap.co.uk/viewtopic.php?p=4949#p4949

ここに書かれている通りにすると確かに動きます。違う手順だとなぜか検出してくれなかったりします。翻訳と、気付いたことを追記します

1.空のフォルダを作る
2.フォルダモニタカメラを選択し、空フォルダを選択して「All in Folder」ボタンで指定する


3.空フォルダのまま、ライブスタックを開始する。既に始まっている場合はリセットする
4.最初の1枚をフォルダに入れるーこれがスタックの最初の1枚目になります

 ※最初の1枚を入れても「無反応」な事がたまにあります。そんな時、「カメラコントロールを開く」辺りを触ると、なぜか反応し始めました。(特に設定を変えたわけではない)
最初の1枚が検出されれば、2枚目以降は問題なく読まれます。

とりあえずテスト

まずはベランダでテストです。
・AZ-GTi経緯台モードで追尾
・QBP-Ⅱフィルタ
・ISO16000
・露出2秒
で撮った写真を「フォルダー・モニター・カメラ」で指定したフォルダに1枚ずつ転送していきます。
カメラの写真をPCに転送する仕掛けは「テザー撮影できないカメラでテザー撮影する」を参照

ただ、フォルダ・モニター・カメラでライブスタックするには少し時間が掛かるようです。2秒露出+10秒インターバルで撮ってましたが、処理が追い付かなかったです。
ざっくりですが、写真を100枚撮った時=PCに転送されているのが80枚=ライブスタック済みが60フレーム、くらいの感じです。ここはもう少し実験をしてダウンロード間隔を調整したほうがいいかもしれません。いずれにしても少し余裕をみたインターバルにした方がよいと思います。
最初の1枚を入れた後、SharpCapがそれを認識してライブスタックの初期フレームに取り込むまでは少し時間が掛かりました。2枚目以降は大量にコピーしても連続処理してくれますが、2枚目以降の投入は、1枚目の処理完了を待ってから行ったほうが良さそうです。

以下、元画像(の内の1枚)と、ライブスタック画面です。

30枚くらいでもそこそこ出ました。

これで「フォルダー・モニター・カメラ」でライブスタック機能が動いていることは確認できました。何らかの方法で撮影画像を連続取り込みできれば、普通のデジカメでもライブスタックできることが分かりました。

ちなみにこちらはFMA-135+SVBony SV305でライブスタックしたものです。あっという間に何十フレームもスタックできるので、「観望」という意味のリアルタイム性はやはりカメラ直結の方が良いですが、広い視界とコストパフォーマンスではデジカメもありです。

SONY NEX-3N (ミラーレスAPS-C) を電子観望に使えるか?

(天体望遠鏡の)電子観望のカメラにSVBONYのSV305を使っていますが、もう少し広い視野が欲しい。
手元にSony NEX-3N というミラーレスAPS-C カメラがあるので、これを電子観望に使えないか?と試行錯誤した記録です。※先に結論を書くと、失敗です。

この Sony NEX-3N は赤外線カットフィルターを外した、いわゆる「天体用に改造」したものをオークションで入手したものです。高級機種ではないので、なかなか手ごわいです。天体用としてはオススメしません・・・・(今回の記事とは直接関係ないですが、NEX-3Nはよくあるシャッター信号端子(信号を短絡)をそのままつないでもシャッターが切れません。 ここでツイートしたようにNEX用のリモコンを買って改造しました。)

なお、NEXと言っても機種によって千差万別のようです。この記事はNEX-3Nに特化したものと考えてください。(例えば「NEX-F3」という機種も持っているのですが、こちらはバルブが使えず、リモコンも使えません。)

WEBカメラとして使えないか?

NEX-3NにはマイクロHDMI端子が付いてるので、HDMIキャプチャ装置を付ければWEBカメラとして使えるのか、試してみました。
⇒ HDMIキャプチャデバイス経由でPCに接続すると「USB Video」という名前でSharpCapから見えましたが、見てみるとこの状態。
背面液晶画面の見たまま、周囲のメニューまで送られてきます・・・・
このままでは当然、周囲メニュー部分に引きずられてライブスタックはできません。

※この写真は天体ではありません。天井のライトです。。。


①-1 このメニュー、非表示にできない?
⇒上位機種だとメニューは非表示にできるみたいですが、この機種は残念ながら表示を最小限にしてもこの状態。

①-2 動画撮影状態にすればメニューは消える?
メニューは消えるが録画中を示す「赤い丸」が出るので、ライブスタックできない

①-3 SharpCapにはROI (Region of interest) というクロップ(=トリミング)機能があって、カメラ画像の一部を取り出して使うことができる
⇒ USB VideoではROI機能が使えない。

①-4 OBS Studio というアプリを入れてトリミング、仮想カメラとして配信しSharpCapへ
⇒ SharpCapでOBSのVirtualCamは認識・選択できるものの、画像が表示されない。ネットはでOBSで使えるという情報もあるのですが、私の2台のWindows11では使えませんでした。


①-5 OBS Studio と同様の ManyCam というアプリは、トリミング、仮想カメラ配信、SharpCap取込みができました!!(しかし49ドル/年 の費用が掛かる)
⇒ ところが、、、比較的明るい星のあるオリオン座下半身でやってみても

  • ISO感度を上げるとノイズだらけ⇒ライブスタックで検出失敗
  • ISO400程度で5枚に1枚くらい検出する
  • ISO感度を下げると⇒暗すぎて検出失敗

    と、あまりにもひどい結果となってしまいました。

    オリオン座の下半身。あまりにもひどい結果・・

    よく考えると撮影の時も「モニタではほとんど見えない」から「露光後のプレビューで結果確認する」という事をしています。このほとんど見えないモニター画像をライブスタックするというのは、そもそも間違っていたような気がします。

    スティックPCをモバイルバッテリーで運用する

    電子観望用にスティックPCを買いました。
    買ったのは Mele PCG02 という機種でCPUがCeleron J4125、メモリ8GB、ストレージが128GB、とそれなりのスペックです。SharpCapでライブスタックも問題なくできました。しかし、スペックが高い=消費電力が大きい、ということです。

    Ankerのでかいモバイルバッテリーがあったので、それで使えるといいな、、、と思いました。

    しかし、電力に余裕があるはずのタイプC-PDからは動きません。タイプAの口からタイプA-タイプCケーブルを使うと動きました。
    しかし、規格上5V3AがMAXですが、スティックPCは電力消費がかつかつのようです。USB機器を何もつながないと問題ないですが、カメラをつなぎ、もう一つなにかをつなげると、PCで何か重い処理をするタイミングなどでPCが落ちます。かなり頻繁に落ちます
    説明書にも「付属のACアダプタを使ってください」とあります。コンセントから付属のACアダプタではUSB機器をつないでも安定しています。

    仕方なく、AC電源付のモバイル電源に付属のACアダプタを差して使いました。これだと問題ないようです。ACアダプタには5V3Aと書いてますが、絶対3A以上流してそう。
    それにしても全然ポータブルなシステムではなくなりました。。
    外部電源付のUSBハブもACアダプタからの電源供給だし。

    そこで、そこで、USB 3.0 二 股延長ケーブル、USB 3.0タイプAメスto デュアル USBオス充電Y延長ケーブル(片側のみ)充電用 30cm というケーブルを買いました。
    青い口が通常のUSBポートで、白い口が電源供給用ポートです。
    ACアダプタから外部給電するUSBハブがありますが、それと同じです。

    スティックPCにはUSB機器を直接接続せず、このケーブルを介して接続したUSBハブに接続します。
    そして、このケーブルで「別のモバイルバッテリー」からUSB機器に電力供給します。必要なUSB機器を全て繋いでも落ちなくなりました。

    モバイルバッテリーが2つ必要になりますが、これでモバイルバッテリーだけでスティックPCが安定して動くようになりました。


    StarAid Revolution と AZ-GTi を同一ネットワーク運用にする

    StarAid Revolution のオートガイダー、おそらく日本で最初のType-B ユーザーとなるタイミングで衝動買いしたけど、主にMGEN3を使っていてStarAidはあまり使ってなかった。2021年10月にオートガイドのスタート/ストップと詳細情報が取れるAPIが出て、プレートソルビング情報が取れるAPIも出る予定なのでいずれメインで使いたいと思ってた。

    GWに時間が出来たので使ってみて、この際 StarAidとAZ-GTiを使う上で不便だった事の解消をしてみた。

    それはスマホ端末からだと、AZ-GTi、StarAid ともにWiFi接続になるので、使う都度WiFi接続の切り替えをしないといけなかったこと。WiFi切替ガジェットを使ってたけど、やはり面倒。

    そこで StarAidとAZ-GTiを同一ネットワークにすることにした。

    実を言うと、以前一度失敗したので、自分のメモ代わりに作業記録を残しておく。

    StarAid Revolution Type-B のWiFi設定確認

    StarAidのWiFiは基本的に設定できない。(設定する手段が提供されていない)
    WiFiのSSIDやPasswordも固定で、購入時についてくる説明書とQRコードに載っているものから変更できない。したがってAZ-GTi側をStarAidに合わせるしかない。

    という訳で、まずはStarAid側のネットワーク設定を調べる。Android端末からStarAidに接続して、「ネットワークとインターネット」からWiFi画面でStarAidのSSIDを選択、詳細を開くと、192.168.55.*** というネットワークでした。他の端末やPCから接続すると 50~200あたりのIPが振られているよう。(あくまで推測です)
    ちなみにStarAidは 192.168.55.1 固定のようです。

    AZ-GTi のWiFi設定変更

    幸いAZ-GTiにはステーションモードというのがあって、WiFiルータなどに接続できるようになっています。これを利用してStarAidが居るときは、そちらにも接続するようにする。

    AZ-GTiを起動、SynScanAppの「設定」⇒「SynScan WiFi」の画面を開く。

    1. 「ステーションモード」をONにする。
    2. アクセスポイントモードはONのままにしておくこと。
    3. SSIDとパスワードは、StarAidのものを入力する。
    4. 「DHCPを使用する」はOFFにして、IPアドレスを固定します。
    5. 他の機器からつなぐと別のIPアドレスが発行されますが、万一、競合しないように 200~250くらいの「後ろの方のアドレス」にします。例:192.168.55.250
    6. 終わったら、画面右上の「適用」を押します。

    接続のお作法

    StarAidを使わない時は、AZ-GTiはアクセスポイントモードのみ繋がるので、これまでと同じように使えます。
    StarAidを同時に使う時はちょっとしたお作法が必要です。
    1.先にStarAidを起動してする。(先にStarAid、後からAZ-GTi、の順番でないとAZ-GTiがStarAidに繋ぎにいかない
    2.StarAidは電源ONで勝手にガイドがスタートするので、一旦止める。(ハンドコントローラポート経由のオートガイド信号と、SynScanApp経由の通信がバッティングするとAZ-GTiがフリーズする可能性がある)

    Auto Guideingをストップする

    3. その後、AZ-GTiを起動する
    4. スマホを StarAid のWiFiネットワークに接続する。StarAidのアプリ(WEBページ)にアクセスできることを確認する
    5. SynScanAppを起動して、AZ-GTiに接続できることを確認する

    これでStarAid、AZ-GTi、ともに同じネットワーク内に設置できたので、WiFiを切り替えずとも両方使えるようになりました。

    おまけ

    使い方としては、アライメント、導入まではSynScanApp、その後SynScanAppは閉じてStarAidでガイド、、という使い方なので、これらのアプリを同時に使う事はあまり無い。が、モニターはしておきたい。

    Android7以降、画面を2画面に分割して2つのアプリを表示する機能があるので、StarAidのアプリ(上側)とSynScanApp(下側)を同時に操作できるようにしてみた。これは便利そう。次の「晴れた暇な時」に使ってみることにした。
    ちょっと寸詰まり感があるけど、小さめのタブレットならちょうどいいかもしれない。


    FMA135用グッズを作ってみた(4)

    For sale on eBay. Click Here

    在庫が残っている分をこちらで販売することにしました。
    (増産しました。シュミットさんにて販売中です。)

    FMA135用のファインダーベース、違うデザインのものを作ってみた。そろそろ納得してきたので、これが最後。
    piggyback135 Ver3」

    鏡筒バンド(台座)を含めて370gしかないFMA135の軽さを損わないよう、強度を落とさずにどこまで軽くできるかをテーマにしてみました。結果、本体重量はたったの14g。ネジ類込みでも20gしかありません!

    固定ボルトは前と同じく超低頭(頭の高さ1.4㎜)のM5ネジ。長さは8㎜。ですが、この超低頭ボルトは入手が難しいので、一般的な低頭ボルト(頭の高さ3.5㎜)でも干渉せずに使えるよう、ボルト頭のクリアランスは4㎜あります。

    また、鏡筒固定ネジとの干渉を避ける範囲でなるべく低く作ったので、あまり邪魔になりません。複数個つけても、鏡筒固定ネジへのアクセスを確保しつつ、邪魔にならない大きさ。前の2モデルと比べるとこんな感じ。

    さらに軽量化も兼ねて、中心に1/4-20のネジを切りました。FMA135と使う以外にも、超軽量ファインダーベースとしても使えます。

    こちらも余った分、ヤフオクに出す予定です。